先週、いつものCostcoで買い物をしていたら、ノンアル飲料の種類が増えていました(夏だから?)。
OLIPOP、Bloom、TRIP、Alani Nu——どれもノンアルコールの「機能性飲料(Functional Beverages)」で、缶のデザインもポップで目を引きます。
OLIPOPは以前から見かけていたけれど、最近は明らかに露出が増えていて、WalmartからErewhonまで至るところで売ってる印象。
Bloomは最近目に止まったブランドで、WalmartやVONSのような大手小売店で見かける印象。
TRIPとAlani Nuは今回のCostcoで初めて見かけました(気づいていなかっただけかもしれないけれど)。
これはただの偶然か、それとも本格的なトレンドなのか。
気になったので、Erewhon、Gelson's、Lazy Acresにも足を運んで、棚の様子を見てきました〜。
Costcoで見た4ブランド

OLIPOPは「A new kind of soda」を掲げるプレバイオティクスソーダの代表格。プレバイオティクスソーダというジャンル自体が、ここ数年でニッチからメインストリームに移行しつつあるのを象徴する存在だと思う。
Bloomは元々SNS発のサプリブランドとして知られていたけれど、いまは「Bloom sparkling energy」としてエナジードリンクにも進出。0g砂糖、天然エナジー、集中力サポート、代謝サポートを謳っていて、単なる清涼飲料というよりウェルネス寄りの立ち位置。
TRIPは瞑想アプリ「Calm」とコラボした「Mindful Blend」シリーズ。2024年にローンチしたコラボ商品で、マグネシウム120mg・L-テアニン・アシュワガンダ・ライオンズマンを配合。缶にはCalmのロゴがそのままプリントされていて、ウェルネスアプリと飲料ブランドがタッグを組むという、これまであまり見なかった組み合わせが新鮮だった。気になって購入し、自宅でも改めて撮影(後述、実飲レポートあり)。
Alani Nuはフィットネス・インフルエンサー発のエナジードリンクブランド。ゼロシュガー、カフェイン200mg、B6・B12などのビタミンを含み、Z世代やフィットネス層に強い支持層を持つ。
遡ること去年12月、Unique Marketで見た予兆
実はこの流れ、2025年12月に開催されたCraft FairのUnique Marketで既に感じていました。

試飲コーナーにあったのはSimply Popというプレバイオティクスソーダ。
実はこれ、コカ・コーラが2025年2月にローンチした、同社初のプレバイオティクスソーダブランドだそう。
OLIPOPやPoppiに対抗する形で市場に参入したというニュースを見て、「インディーズ発の機能性ソーダに、ついに大手も本腰を入れ始めたか」と思った記憶があります。
因みに業界では今後も大幅な市場拡大が予測されています。
Costcoの棚の賑わいは、この動きが一過性のブームではなく、着実に主流化していることの証かもしれません。
専門店の棚はどうなっている?
Costcoで見えるのは「すでに主流化したもの」。
では、トレンドの発信源とも言われるErewhonの棚はどうか?
というわけでErewhonを覗いてみると、想像以上に機能の細分化が進んでいました。
プレバイオティクス/プロバイオティクス(腸活)系」
まずは、プレバイオティクスとプロバイオティクスの違いからおさらい。
「プロバイオティクス(Probiotics)」は腸内環境に良い影響を与える善玉菌などの微生物そのもの。一方、「プレバイオティクス(Prebiotics)」は、そうした善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖などの成分を指します。名前は似ていますが、別物です。
日本では「プレバイオティクス」という言葉自体にはまだ馴染みが薄いかもしれませんが、オリゴ糖や食物繊維など、実は以前から身近な存在。いわゆる「腸活」を支える成分の一つです。

poppiは「Soda's Back, but Better」のスローガンでコストコのOLIPOPと並ぶ二大巨頭。糖分5gと控えめ。
リラックス/マインドフルネス系
TRIP以外にも、この軸の飲料がずらり。

Recessは「magnesium & adaptogen infused sparkling water」で、キャッチコピーは「calm cool collected」。

NA Beverage Co.のスパークリングティーは、フレーバーごとに機能を打ち出しているのが面白い。Lavender Blueberryは「Calm + Unwind」、Hibiscus Watermelonは「Hydration + Refresh」、Yerba Mate Citrusは「Clean Energy + Focus」、Ginger Pineappleは「Digestion + Balance」。1本1本が異なる目的別に設計されています。
アダプトゲン/ノートロピック系エナジー

Odysseyは「Functional Energy」を掲げ、ライオンズマンとコーディセプスを配合。カフェイン量は85mgと222mgの2ラインがあり、パッケージにも「HIGH POTENCY ADAPTOGENS AND NOOTROPICS」と大きく書かれている。従来のエナジードリンクが「カフェインでガツンと」だったのに対し、これは集中力や気分の質にフォーカスしている印象。
CBD・その他ニッチな機能性

DaytripはCBD配合のスパークリングウォーター(1缶あたりCBD 25mg)。

ARMRAは「Colostrum Soda」、つまり牛の初乳由来成分を使ったソーダで、400以上のバイオアクティブ成分を含むとうたっています。腸・肌・髪・免疫にフォーカスした、プレバイオティクスの次に来る成分トレンドなのかも?と気になった商品です。
飲料と液体サプリの境界

Big Easy Pop(プレバイオティクス/プロバイオティクス入りの「Gut Healthy Pop」)のような缶飲料のすぐ横には、液体ショットタイプの製品も並びます。
同じ冷蔵棚の中で、飲料とサプリメントの境界がどんどん曖昧になっている印象でした。
女性ならではの悩みに特化したものも
ついでに寄ってみたLazy Acresは、Erewhonよりもやや落ち着いた雰囲気の自然派スーパーマーケット。
Whole Foods Marketほど大手・主流マーケットではなく、健康・自然・エコロジーに対するこだわりを感じる品揃えのお店です。

momentは「mood boosting soda」「drink your meditation」というコピーの通り、Erewhonで見たリラックス系の流れがここにも波及しているようです。

そして特に目を引いたのがthe Cycleというブランド。Meno Comfort(更年期)、Peri Comfort(更年期前後)、Period Comfort(生理中)、Pre-period Comfort(生理前)と、女性ならではの悩みごとに商品を分けている。機能性飲料が「なんとなく健康にいい」から「特定の悩みに特化する」フェーズに入っていることがよくわかる一例でした。
近くにはDose(for your liver、for immunity)のような液体サプリメントも並んでいて、ここでも飲料とサプリの融合が見られました。
実際に飲んでみた:TRIP × Calm

Costcoで買ったTRIPを実際に試してみました!
フレーバーはWild Strawberry、Raspberry Blossom、Melon Cucumberの3種。味はくどすぎず、普通に美味しい部類。そして正直なところ、その日はよく眠れた気がしました。マグネシウムやL-テアニンなどが入っているので「もしかして?」と思いつつ、もちろん一度飲んだだけなので、単なる偶然やプラセボの可能性もあり。
とはいえ「瞑想アプリが飲料を出す」という発想自体が面白く、ウェルネス系アプリブランドが物理的なプロダクトに進出する動きとしても興味深い動きです。
まとめ
Costcoという最も大衆的な小売の棚にまで、これだけ多様な機能性ノンアル飲料が並ぶようになったのは、この数年での大きな変化だと思います。
プレバイオティクスソーダは既にコカ・コーラのような大手も参入するレベルで主流化し、Erewhonのような専門店の棚では、その次の波——リラックス系、アダプトゲン系、CBD、コロストラム、女性の悩み特化型など——が既に動き出している様子。
日本で「腸活」というと、発酵食品や食物繊維など、どこかナチュラルで素朴なイメージがあります。一方、アメリカではそれを「Prebiotic Soda」という新しい飲料カテゴリーにして、カラフルでポップで売ってる。この見せ方の違いも、なんだかアメリカらしくて面白いなぁと思います。
TRIPもPoppiもOLIPOPも、棚だけ見れば健康食品売り場というより、むしろコスメやクラフトビールみたいに“ジャケ買い”したくなるデザインで、見ているだけで楽しくなりました。